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【現役職員が語る】福井県庁の仕事内容|組織体制・面接対策・試験倍率を徹底解説

目次

はじめに

福井県庁を志望する受験生の皆さん、自治体研究は進んでいますか?

私が県庁を受験したとき、最初は「地元で働きたい」という漠然とした思いだけでした。でも、自治体研究を深めるうちに、福井県の持つ「隠れた実力」に気づいたんです。幸福度ランキング上位常連、共働き率・正社員率全国トップクラス、充実した子育て環境
数字で見ると、福井県は「暮らしやすさ」で日本をリードしている。そして、原子力発電所を抱えるエネルギー拠点、恐竜化石の宝庫、越前ガニや眼鏡フレームなど、独自の強みも持っている。この県で、県民の幸せを支える仕事がしたいと強く思うようになりました。

この記事では、福井県庁の組織構造や具体的な業務内容、実際の職場環境について、現役職員の視点から詳しく解説していきます。志望動機の作り方や面接対策のヒントも盛り込んでいますので、ぜひ最後までお読みください。

福井県庁の基本情報と組織概要

福井県は本州日本海側のほぼ中央に位置し、嶺北・嶺南の2つの地域から成ります。京都・大阪にも近く、古くから「若狭」として関西との結びつきが強い地域です。

主な基本データ

項目内容
人口約76万人(全国第43位)
面積4,191平方キロメートル
職員数約3,200人(知事部局・教育委員会等含む)
一般会計予算約5,000億円規模
市町村数9市8町

福井県の特徴は、その「暮らしやすさ」と「ものづくり力」にあります。民間調査による「幸福度ランキング」では上位常連で、特に仕事分野(共働き率、正社員率)、子育て分野(保育所待機児童ゼロ、三世代同居率)で高い評価を得ています。

産業面では、眼鏡フレームの国内シェア約96%、合成繊維の国内シェア約40%など、特定分野で高い競争力を持つ企業が集積しています。また、原子力発電所が15基立地し、日本のエネルギー政策において重要な役割を担っています。

観光面では、恐竜化石の発掘量が日本一で「恐竜王国ふくい」として知られています。福井県立恐竜博物館は世界三大恐竜博物館の一つに数えられます。また、越前ガニ、若狭ふぐ、へしこなど、豊かな食文化も魅力です。

北陸新幹線の金沢~敦賀間が2024年に開業し、東京から敦賀まで約3時間でアクセス可能となりました。さらなる開業効果の最大化が期待されています。

福井県庁の組織は本庁のほか、県内各地に総合事務所や出先機関があります。私はこれまで本庁と嶺南地域の総合事務所の両方を経験しましたが、福井県の特徴は「県民との距離の近さ」だと感じます。人口が約76万人という規模だからこそ、一人ひとりの県民の声が届きやすく、施策が確実に県民に届く実感があります。また、福井県は「幸福度日本一」を目指しており、職員一人ひとりが県民の幸せを第一に考えて働いています。その姿勢が、職場の雰囲気にも表れていると思います。

(福井県庁職員・入庁6年目)

福井県庁の業務の特徴

福井県庁の業務は、県の特性を反映して多岐にわたります。主な業務分野をご紹介します。

ものづくり産業の振興

眼鏡フレーム、合成繊維、機械・金属加工など、福井県の基幹産業を支援する施策が重要です。技術開発支援、販路開拓、人材育成、企業誘致などが積極的に行われています。特に鯖江市を中心とした眼鏡産業は、世界的なブランド力を持っています。

エネルギー政策

日本最多の15基の原子力発電所が立地する福井県では、エネルギー政策が重要な政策課題です。原子力の安全確保、立地地域の振興、再生可能エネルギーの導入促進など、多角的なエネルギー政策が展開されています。

恐竜ブランドの確立と観光振興

「恐竜王国ふくい」をキーワードに、福井県立恐竜博物館を核とした観光振興が進められています。また、北陸新幹線の開業効果を最大化するため、越前ガニや若狭の海、一乗谷朝倉氏遺跡など、多様な観光資源を活かした誘客促進が展開されています。

農林水産業の振興

コシヒカリ発祥の地としてのブランド力強化、いちほまれ(新品種米)の生産拡大、若狭牛のブランド化、越前ガニや若狭ふぐなど海産物の振興が進められています。また、担い手の確保・育成、スマート農業の導入支援も重要な施策です。

子育て支援・教育

保育所待機児童ゼロの維持、三世代同居・近居の支援、経済的支援の充実など、全国トップクラスの子育て環境の維持・向上に取り組んでいます。また、学力・体力が全国トップクラスの教育環境の維持も重要です。

福祉・医療

高齢化が進む中、地域医療体制の充実、地域包括ケアシステムの構築、医師・看護師の確保、介護人材の育成などが重要です。特に嶺南地域の医療提供体制の維持は課題となっています。

北陸新幹線の県内全線開業に向けた取り組み

敦賀開業の効果を最大化するとともに、敦賀~小浜~京都~大阪間の早期実現に向けた要望活動を行っています。また、開業に合わせた受け入れ態勢整備、二次交通の充実なども進められています。

環境・エネルギー政策

2050年カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギーの導入促進、省エネ対策、森林吸収源対策などが展開されています。また、三方五湖や若狭湾など、豊かな自然環境の保全も重要なテーマです。

防災・減災対策

地震や豪雨、豪雪などへの備えとして、防災インフラの整備、防災体制の強化が進められています。特に原子力災害への備えは、福井県特有の重要課題となっています。

私は入庁後、産業労働→農林水産→安全環境と異動してきました。最初は「また一から勉強か…」と思うこともありましたが、今ではこの経験が私の財産です。産業振興で企業の視点を学び、農林水産で生産者の思いに触れ、安全環境で県民の安心を守る重要性を理解する——これらの経験が複合的に活きて、物事を多角的に見られるようになりました。福井県庁の職員は「ゼネラリスト」として育成されますが、それは県の多様な課題に対応できる幅広い視野を持つためだと理解しています。一つの専門を深く極めたい人には物足りないかもしれませんが、様々な分野を経験しながら成長したい人には最適な環境だと思います。

(福井県庁職員・入庁6年目)

福井県庁の代表的な政策・取り組み事例

福井県が現在力を入れている主な政策を紹介します。面接でもよく問われるテーマですので、しっかり理解しておきましょう。

1. 「福井県長期ビジョン」

県の総合計画として、「人が輝く ふくい」を基本理念に掲げ、人口減少対策、産業振興、安全・安心な暮らしの実現などに取り組んでいます。幸福度日本一を実感できる福井県づくりが目指されています。

2. 幸福度日本一ふくいの実現

民間調査で上位を獲得している「幸福度」をさらに高め、県民が幸福を実感できる県づくりを進めています。仕事、子育て、教育、健康など、様々な分野で全国トップレベルの環境を目指しています。

3. 北陸新幹線の県内全線開業の推進

敦賀開業(2024年)の効果を最大化するとともに、敦賀以西(小浜・京都ルート)の早期実現に向けた取り組みを進めています。観光振興、企業誘致、移住促進など、新幹線を活かした地域づくりが展開されています。

4. 恐竜ブランドの確立

「恐竜王国ふくい」のブランド力を高め、福井県立恐竜博物館を核とした観光振興を推進しています。恐竜化石の発掘・研究、恐竜をテーマにした地域づくり、教育への活用などが進められています。

5. ふくいの逸品創造・ブランド化

眼鏡フレーム、越前和紙、越前打刃物、若狭塗など、伝統的な地場産業の振興とブランド化を推進しています。また、越前ガニ、いちほまれ、若狭牛など、食のブランド力強化にも取り組んでいます。

6. 日本一の子育て・教育県づくり

保育所待機児童ゼロの維持、三世代同居・近居の支援、経済的支援の充実など、子育て環境の更なる向上を図っています。また、学力・体力ともに全国トップクラスの教育環境を維持・発展させています。

7. エネルギー研究開発拠点化計画

原子力に依存しない社会を目指しつつ、エネルギーの研究開発拠点としての地位を確立する取り組みが進められています。再生可能エネルギーの導入促進、水素エネルギーの活用、エネルギー関連企業の誘致などが展開されています。

8. 移住・定住の促進

UIJターンの促進、移住相談窓口の充実、住宅支援、就職支援、お試し移住体験など、総合的な移住・定住施策が展開されています。「住みたい・働きたい・帰りたい ふくい」をキャッチフレーズに、福井の暮らしやすさを全国に発信しています。

9. カーボンニュートラルの実現

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーの導入促進、省エネルギー対策、森林吸収源対策などを推進しています。また、県民や企業と協働した脱炭素社会づくりにも取り組んでいます。

これらの施策について、自分なりの意見や関心を持っておくと、面接で説得力のある回答ができます。

勤務環境・職員文化

異動サイクル

福井県庁の異動は、概ね3〜5年程度のサイクルで行われます。若手職員の場合、幅広い経験を積むために比較的短期間で異動することもあります。本庁と総合事務所・出先機関を行き来することも多く、県内各地での勤務を経験する職員が多いのが特徴です。

本庁勤務の場合は福井市(県庁所在地)での勤務となりますが、福井県はコンパクトな県土であるため、県内のほとんどの地域から通勤可能です。嶺南地域への配属の場合は、職員住宅も用意されており、転居を伴う異動の場合も安心です。

働き方改革の取り組み

福井県庁でも働き方改革が進められており、以下のような取り組みが実施されています。

  • フレックスタイム制度:一部の部署で導入され、柔軟な勤務が可能
  • テレワーク:コロナ禍を機に導入が進み、現在も活用されている
  • ノー残業デー:週に1回、定時退庁を推奨
  • 年次有給休暇の取得促進:計画的な取得を推奨
  • 育児・介護との両立支援:短時間勤務制度、部分休業制度など
  • ワークライフバランス推進:福井県は共働き率が高いため、両立支援に力を入れている

ただし、部署によって業務量や性質は大きく異なります。議会対応や予算編成、災害対応などの時期は忙しくなる部署もあれば、比較的落ち着いて働ける部署もあります。

職場の雰囲気

福井県庁の職場文化は、真面目で堅実、協調性を重視する傾向があります。福井県民の県民性である「勤勉」「真面目」が職場にも反映されており、コツコツと着実に仕事を進める文化があります。

先輩職員が後輩を丁寧に指導する文化があり、困ったときに相談しやすい環境が整っています。組織の規模も適度で、職員同士の顔が見える関係が築きやすく、温かみのある職場が多いと感じます。

また、県民との距離が近く、施策が県民にどう届いているかを実感しやすい環境です。地域に根ざした仕事ができることも、福井県庁で働く魅力の一つです。

職員の声(体験談)

Oさん(入庁6年目・産業労働部)

私が福井県庁を志望したのは、地元福井のものづくり産業を支えたいと思ったからです。福井県には、眼鏡フレーム、繊維、機械など、世界に誇る技術を持つ企業がたくさんあります。大学で経営学を学ぶ中で、地域経済を支える中小企業の重要性を理解し、「福井の企業を支援する仕事がしたい」という思いが強くなりました。

入庁後は最初、総務部門に配属されました。正直「産業振興がやりたかったのに…」と思いましたが、この経験が今になって活きています。予算編成や議会対応など、県政の基本的な仕組みを学べたことで、今の産業振興の仕事でも、実現可能性を意識した施策を考えられるようになりました。

その後、念願の産業労働部に異動し、現在は眼鏡産業の支援を担当しています。鯖江市を中心とした眼鏡産業は、国内シェア約96%を占める一大産地です。海外展開の支援、デザイン力の向上、後継者育成など、様々な角度から産地を支える仕事に携わっています。

印象に残っているのは、県内の眼鏡メーカーがパリのファッションショーに出展する際の支援に関わったことです。資金面での支援から、現地での販路開拓まで、長期間伴走しました。「MADE IN SABAE」が世界で評価される瞬間を見て、地方のものづくりの可能性を実感しました。

受験生の皆さんへ。面接では「なぜ福井県なのか」を深く考えてください。福井県は、幸福度ランキング上位常連の「暮らしやすい県」であり、同時にものづくりの技術を持つ「強い県」でもあります。その両面を理解し、自分がどう貢献できるかを語れるようにしてほしいです。

Pさん(入庁4年目・健康福祉部)

私は県外出身で、大学時代を福井で過ごしました。卒業後は地元に戻ることも考えましたが、福井で働くことを決めました。理由は、福井県の「子育てしやすさ」です。保育所待機児童ゼロ、三世代同居率の高さ、共働きしやすい環境
この環境を守り、さらに良くする仕事がしたいと思いました。

現在は子育て支援の部署で、保育環境の充実や子育て世帯への経済的支援などに携わっています。福井県は「日本一の子育て・教育県」を目指しており、様々な施策が展開されています。

印象に残っているのは、子育て中の保護者の方々との意見交換会に参加したことです。現場の生の声を聞くことで、制度の改善点が見えてきました。「三世代同居が減ってきて、祖父母の支援が得られにくくなった」「病児保育をもっと充実してほしい」そうした声を、実際の施策に反映できたときは、大きなやりがいを感じました。

福井県庁の魅力は、「県民との距離の近さ」だと思います。人口が約76万人という規模だからこそ、一人ひとりの県民の顔が見える仕事ができます。また、福井県は幸福度ランキング上位常連ですが、それに満足せず、さらに高みを目指す姿勢があります。その向上心が、職場全体の雰囲気にも表れていると感じます。

受験生の皆さん、試験勉強は大変だと思いますが、「県庁で何をしたいか」というビジョンを持つことで、モチベーションを維持できます。福井県を実際に訪れて、暮らしやすさや地域の魅力を体感してみてください。そこで感じたことを、志望動機につなげていくと良いと思います。応援しています!

給料・年収・福利厚生

初任給(大卒行政職)

福井県庁の初任給は、地方公務員の給与体系に基づいて設定されています。

学歴初任給(月額・目安)
大学卒(上級)約188,000円
短大卒(中級)約168,000円
高校卒(初級)約156,000円

※上記は基本給の目安であり、扶養手当や通勤手当などは別途支給されます。

年収の目安

年齢や役職によって異なりますが、概ね以下のような目安になります。

年代・役職年収目安
20代(一般職員)約350万円〜450万円
30代(主任級)約500万円〜650万円
40代(課長補佐級)約650万円〜800万円
50代(管理職)約800万円〜1,000万円

※上記はボーナスを含む年収の概算です。

福利厚生

福井県庁の福利厚生は充実しており、以下のようなものがあります。

  • 各種手当:扶養手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当など
  • 休暇制度:年次有給休暇(年20日)、夏季休暇、結婚休暇、出産休暇、育児休業、介護休暇など
  • 共済組合:医療保険、年金、各種福祉事業
  • 職員住宅:県内各地に配置
  • 各種貸付制度:住宅資金、教育資金、災害時の緊急貸付など
  • メンタルヘルス対策:相談窓口の設置、研修の実施
  • 自己啓発支援:資格取得支援、研修機会の提供

特に、育児と仕事の両立支援には力を入れており、男性職員の育児休業取得も推進されています。福井県は共働き率が全国トップクラスであるため、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みも進められています。

採用試験の内容

福井県庁の採用試験は、職種や受験区分によって異なりますが、一般的な行政職(上級)の場合、以下のような流れになります。

試験の流れ

  1. 第一次試験
    • 教養試験(択一式)
    • 専門試験(択一式)
    • 適性検査
  2. 第二次試験
    • 論文試験
    • 個別面接
  3. 第三次試験
    • 個別面接

教養試験・専門試験

教養試験は、一般知識(社会科学、人文科学、自然科学)と一般知能(文章理解、判断推理、数的処理など)で構成されます。専門試験は、法律、経済、行政などの専門科目から出題されます。

難易度は標準的で、基礎をしっかり固めて過去問演習を重ねれば十分対応可能です。

論文試験

論文試験では、県政の課題や時事問題について、自分の考えを論理的に述べることが求められます。

よく出題されるテーマ

  • 人口減少・少子高齢化対策
  • 幸福度向上のための施策
  • 産業振興・ものづくり支援
  • 北陸新幹線を活かした地域づくり
  • 子育て支援・教育の充実
  • 観光振興
  • 環境保全・脱炭素化
  • デジタル化の推進
  • 移住・定住促進

制限時間内に、課題の現状分析→原因の考察→具体的な解決策という流れで論理的に書くことがポイントです。福井県の特性を踏まえた具体的な提案ができると評価が高まります。

面接試験

面接は、二次試験と三次試験で合計2回実施されます。

面接でよく聞かれる質問

  • 志望動機(なぜ福井県庁か、なぜ公務員か)
  • 福井県の魅力や課題について
  • 関心のある県の施策
  • 学生時代に力を入れたこと
  • 困難を乗り越えた経験
  • チームで協力した経験
  • ストレスへの対処法
  • 10年後のキャリアビジョン
  • 県外出身者の場合:なぜ福井県を選んだのか
  • 嶺南地域への異動(転居を伴う)は大丈夫か

特に志望動機は深掘りされるので、「なぜ福井県なのか」を具体的に語れるようにしておきましょう。県の施策や地域特性について、自分なりの意見を持っておくことが大切です。

試験倍率

福井県庁の試験倍率は、近年では全体で4〜6倍程度で推移しています。職種や年度によって変動がありますが、しっかりと対策すれば十分に合格を狙えるレベルです。特に面接対策を怠らず、自己分析と自治体研究を深めることが合格への近道となります。

志望動機を作るコツ(福井県庁編)

志望動機は、面接で最も重視される項目の一つです。ありきたりな内容ではなく、「あなただけの志望動機」を作ることが重要です。

ポイント1:福井県の地域課題に触れる

福井県が抱える課題(人口減少、少子高齢化、若者の県外流出、嶺南地域の活性化など)に言及し、その課題に対する自分なりの問題意識を示しましょう。

ポイント2:県の重点政策を盛り込む

「幸福度日本一ふくいの実現」「北陸新幹線の県内全線開業」「恐竜ブランドの確立」「日本一の子育て・教育県づくり」など、県が力を入れている施策に触れ、その施策に共感した理由や、自分が貢献できる点を述べましょう。

ポイント3:福井県の強みを理解する

福井県には、幸福度ランキング上位、共働き率・正社員率全国トップクラス、保育所待機児童ゼロ、学力・体力全国トップクラスなど、数字で証明された強みがあります。この強みを理解し、「この強みを活かした地域づくりがしたい」という思いを志望動機に盛り込みましょう。

ポイント4:自分の経験とつなげる

大学での学びや、アルバイト、ボランティア、インターンシップなどの経験を、志望動機に結びつけましょう。「この経験が、県庁でこう活きる」という形で語ると説得力が増します。

ポイント5:「なぜ福井県なのか」を明確に

他の自治体ではなく、福井県でなければならない理由を説明しましょう。地元出身であればそのつながり、県外出身であれば福井県に惹かれた理由を具体的に述べることが重要です。

志望動機の例文

私が福井県庁を志望する理由は、ふるさと福井の「暮らしやすさ」を次世代に引き継ぎ、誰もが幸福を実感できる地域を創りたいと考えたからです。

大学で地域政策を学ぶ中で、地方における人口減少と産業衰退の問題に関心を持つようになりました。福井県も例外ではなく、特に若者の県外流出が課題となっています。しかし一方で、福井県には幸福度ランキング上位、共働き率・正社員率全国トップクラス、保育所待機児童ゼロという「暮らしやすさ」の実績があります。この強みを活かし、若者が「福井で暮らしたい、働きたい」と思える環境を整えることで、持続可能な地域づくりができると考えています。

特に貴県が推進する「日本一の子育て・教育県づくり」に強く共感しました。私自身、三世代同居の家庭で育ち、祖父母や地域の方々に支えられながら成長しました。しかし、核家族化が進む中、行政による子育て支援の重要性はますます高まっています。保育環境の充実、経済的支援、働き方改革などを通じて、子育て世代が安心して暮らせる環境を整えることが、将来の福井県の発展につながると考えています。

入庁後は、子育て支援や産業振興の分野で、県民の幸福度向上に貢献する施策に携わりたいです。福井県の「暮らしやすさ」を全国に発信し、多くの人に「福井で暮らしたい」と思ってもらえるような地域づくりを実現することが、私の目標です。

この例文のように、「課題認識→県の強み・施策への共感→自分の経験→入庁後のビジョン」という流れで構成すると、説得力のある志望動機になります。

まとめ

福井県庁は、幸福度ランキング上位常連の「暮らしやすい県」として、子育て支援、産業振興、観光振興、エネルギー政策など、幅広い分野で施策を展開しています。職員は3〜5年のサイクルで異動しながら、多様な経験を積むことができます。

採用試験では、筆記試験の対策はもちろん、面接で「なぜ福井県庁なのか」を自分の言葉で語れることが重要です。そのためには、県の施策や地域特性について深く理解し、自分なりの問題意識を持つことが欠かせません。

自治体研究と受験勉強を両立させるのは簡単ではありませんが、志望動機を考えるプロセスは、自分自身のキャリアや価値観を見つめ直す貴重な機会でもあります。「福井県の課題」と「自分の思い」をしっかりとつなげて、説得力のある志望動機を作り上げてください。

福井県庁で働くことは、ふるさとの未来を創る仕事です。暮らしやすさを守りながら、新しい可能性を切り拓いていける職場です。皆さんの挑戦を心から応援しています。

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