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大学生向け公務員試験ガイド|勉強法・倍率・面接対策まで徹底解説【2026年版】

大学生を中心とした一般枠の受験生に向けて、国家公務員試験と地方公務員試験の総合ガイドをお届けします。公務員試験は科目数も多くハードルが高い印象がありますが、本記事では最新の制度変更も含め、試験制度の違い、競争倍率、試験科目、効果的な勉強法、面接対策、スケジュール設計まで詳しく解説します。【2025年】時点の一次情報に基づき、具体的で実用的なアドバイスも交えます。公務員をめざす皆さんの不安に寄り添い、合格への道筋を示します。

公務員試験とは?国家公務員と地方公務員の違い

公務員試験は、国や自治体が公務員となる候補者を選抜する採用試験です。大きく分けて国家公務員採用試験(中央省庁等で働く国家公務員向け)と地方公務員採用試験(都道府県や市役所等の地方公共団体職員向け)があります。まず、この二つの制度の違いを押さえましょう。

採用主体の違い: 国家公務員試験は人事院が一括して実施し、合格後に各府省庁が官庁訪問(面接選考)を経て採用します。一方、地方公務員試験は各自治体ごとに行われ、自治体の人事委員会等が合格者を決定・採用します。国家公務員は中央官庁で政策立案などに携わり、地方公務員は地域に根ざした行政サービスを担う傾向があります。

試験区分と難易度: 国家公務員試験には主に総合職(政策立案など将来の幹部候補向け)、一般職(各省庁の事務・技術職向け)、専門職(例えば国税専門官など特定業務向け)などの区分があります。総合職は試験範囲が広く難易度が高めで、政策論文試験なども課されます。一般職は専門試験がありつつも総合職より範囲がやや狭く、難易度も比較的抑えめです。地方公務員試験は各自治体で名称が異なりますが、一般に上級(大学卒程度)・中級(短大卒程度)・初級(高卒程度)に区分されます。都道府県庁や政令指定市では大学卒程度の上級試験が中心で、専門試験を課すところが多いです。難易度は自治体規模によりますが、一般に国家総合職 > 国家一般職 ≒ 地方上級 > 地方中級…の順に易しくなります。

採用後のキャリア: 国家公務員総合職で合格・採用されると各省庁で政策企画など高度な業務に携わり、将来的に幹部候補となります。国家一般職では各庁の現場業務や事務を担当し、地域勤務の可能性もあります。地方公務員は地域密着型の業務(住民対応、地域振興など)が中心で、転勤は基本的に自治体内に限られます。どちらを選ぶかは「国の政策に関わりたいか」「地元に貢献したいか」など志向によります。迷う場合、併願も可能です(試験日程が重ならなければ国家・地方双方を受験できます)。

▼ 国家公務員と地方公務員の比較表

項目国家公務員試験 (新卒一般枠)地方公務員試験 (大学卒程度・上級)
採用主体人事院(一次試験実施)+各府省庁(官庁訪問で選考)各自治体の人事委員会等が実施・採用決定
主な区分総合職(政策立案型)、一般職(事務・技術)、専門職(国税専門官等)上級(大卒程度)、中級(短大程度)、初級(高卒程度)
筆記試験科目教養試験+専門試験+論文(総合職は範囲広・政策論文あり)教養試験+専門試験が中心(自治体により科目構成が異なる)
人物試験個人面接(人事院が実施)、官庁訪問(各府省の採用面接)個人面接(複数回の場合あり)、集団討論を課す自治体も
試験日程春~夏に筆記→官庁訪問(例:一次6月、最終合格8月)夏~秋にかけ実施が多い(例:一次試験6〜7月、秋に最終合格)
競争倍率約3~10倍程度(総合職は高倍率)平均2~6倍程度(自治体・年度による)
特徴全国転勤あり。合格後に各官庁へ応募し内定獲得が必要。原則勤務地は自治体内。合格=採用(欠員見込で合格者数決定)。

補足: 2025年度から国家一般職試験(大卒程度)に「教養区分」が新設されます。法律や経済など専門科目を課さず、一般教養と課題処理能力のみを試す区分で、大学3年生から受験可能です。民間就職と迷っている方でも挑戦しやすい制度であり、公務員試験を早期に体験できるチャンスとなっています。

公務員試験の倍率【最新データ】

公務員試験の競争倍率は志望先選びや勉強計画の目安になります。倍率とは「応募者数÷最終合格者数」で算出され、数字が大きいほど競争が厳しいことを示します。国家・地方それぞれの最新動向を見てみましょう。

国家公務員試験の倍率: 人事院の発表によれば、例えば国家一般職(大卒程度試験・全区分)では2023年度に申込者約26,319人に対し最終合格者8,269人で、倍率は約3.2倍でした。内訳を見ると行政区分(事務系)は約6,476人合格、技術系は1,793人合格となっており、それぞれ倍率は概ね3倍前後です。一方、国家総合職は採用人数が限られるため倍率が高く、最終合格率ベースで10倍前後になる年もあります。例えば2023年度総合職(大卒程度)は申込者約1万2千人に対し合格者1,360人で約9倍の競争でした。このように国家公務員は区分によって難易度差がありますが、一般職でも毎年数倍の競争を勝ち抜く必要があります。

地方公務員試験の倍率: 地方上級(都道府県庁・政令市など大学卒程度)の倍率は自治体ごとに差がありますが、概ね2~8倍程度がレンジです。近年は採用拡大により倍率低下傾向の自治体も多く、特に東京都は採用人数増で倍率が大きく下がりました。東京都職員採用試験(Ⅰ類B行政)では2025年度に受験者数4,582人・最終合格者1,769人で倍率2.6倍と発表されています。一方で大阪府などは応募者増加で倍率が上昇傾向にあります。また、小規模な市役所等では募集人数が極端に少なく10倍超になるケースもあります。
ただし倍率は「人気動向」も反映する指標です。専門試験を課す試験は敬遠されやすく倍率低め、逆に教養試験のみで受けやすい試験は倍率高めになる傾向があります。高倍率だから必ず難しい・低倍率だから簡単とも言い切れませんが、併願戦略を立てる際は各試験の倍率と試験内容の両方を考慮すると良いでしょう。

ワンポイントアドバイス: 倍率に過度にとらわれすぎないことも大切です。倍率=受験者全員との競争ですが、実際には十分な準備を積んだ人だけが合格ラインを超えます。「倍率が高いから無理」と萎縮せず、着実に実力をつければ合格圏に入ることは可能です。また倍率が低めでも基準点に達しなければ不合格になります。大事なのはライバルの数より自分の得点力です。過去問研究や模擬試験で得点力を磨き、自信を持って本番に臨みましょう。

公務員試験の試験科目と内容

公務員試験の筆記試験は大きく分けて「教養科目」と「専門科目」、そして「論文試験」があります。加えて面接試験(人物試験)などが課され、総合的に評価されます。ここでは主な試験科目の概要を説明します。

教養試験(一次試験): ほぼ全ての公務員試験で課される一般知識・一般能力試験です。難易度は大学入試~高校卒業レベル程度で、数的処理(数学的思考力問題)、文章理解(現代文や英文読解)、社会科学(政治・経済・法律の基礎)、人文科学(日本史・世界史・文学など)、自然科学(数学・物理・化学・生物基礎)や時事問題まで幅広い分野から出題されます。問題数は試験種によりますが50題前後が一般的で、マークシート方式です。教養科目は範囲が広いため、一部科目に絞った学習や頻出分野の重点対策が効果的です(例:数的処理・文章理解・時事など配点の高い分野を重点的に)。

専門試験(一次試験): 主に大卒程度以上の国家総合職・一般職や地方上級試験で課される科目です。難易度は大学の学部専門科目レベルで、受験区分や職種に応じて内容が異なります。例えば行政事務職では法律(憲法・行政法・民法など)や経済学(ミクロ・マクロ経済)、政治学、行政学などから出題されます。技術職なら土木、情報工学など各専門分野の知識が問われます。専門科目は20~40題程度の択一式が多いですが、試験によっては記述式(論述)もあります。例えば国税専門官では5科目中1科目を選んで論述解答させる形式、東京都I類B(行政・一般方式)では択一試験を行わず10科目中3科目を選んで記述解答させる形式などがあります。専門試験は配点比重が大きく設定される傾向が強いため、専門科目が課される試験ではここで高得点を取ることが合否を左右します。

論文試験(小論文): 多くの公務員試験で二次試験として課される記述式試験です。与えられたテーマについて制限時間内に論理的な文章を書き上げる力が試されます。テーマは社会問題、行政課題、時事ネタ、環境問題、IT、国際関係など多岐にわたります。例えば「高齢化社会における行政の役割」や「デジタル技術を行政サービスにどう活かすか」といったお題が出されることがあります。論文試験では文章構成力と課題に対する自分の考えを論理的に述べる力が重視されます。日頃から新聞記事やニュースをチェックし、自分なりの意見をまとめる練習をしておきましょう。書いた文章は予備校講師や大学のキャリアセンター等に添削してもらうと効果的です。

人物試験(面接・集団討論など): 筆記試験合格者に対して行われる人柄評価の試験です。基本は個人面接で、複数の面接官から志望動機や学生時代の経験、適性などについて質問を受けます。また自治体や試験種によっては集団面接(受験者数名と面接官)や集団討論(受験者同士で与えられたテーマを討論)を課すこともあります。警察官や消防官など体力が求められる職種では体力試験・適性検査がある場合もあります。人物試験は形式こそ様々ですが、どれも「公務員としてふさわしい人物か」を見極める目的です。公務員の面接試験は“人物重視”とも言われ、筆記高得点でも面接で不合格になるケースがあります。近年は面接比重が高まる傾向にありますので決して油断できません。

一次情報(制度)として、公務員試験では科目数の多さが際立ちます。教養科目だけでも約15科目、専門科目まで合わせると30科目近くに及ぶため、その全てをバランス良く勉強する必要があります。もっとも、国家公務員と地方公務員で要求される知識水準や勉強時間に大きな差はありません。基礎からコツコツ積み上げれば必ず対応できる範囲です。
二次情報(受験者視点アドバイス): 科目数が多いからと身構えず、「まずは自分の志望先で何が出るか」を把握しましょう。試験案内や公式HPには各試験の科目と配点が明示されています。それらを確認し、配点の高い科目や頻出科目から優先的に学習を進めるのが得策です。例えば数的処理や文章理解は教養試験の得点源になりますし、行政職志望なら法律・経済は避けて通れません。逆に出題頻度の低い科目(例えば人文科学の一部など)は後回しでも構いません。過去問や出題傾向を分析してメリハリのある学習計画を立てましょう。

公務員試験の勉強法:効果的な学習戦略

「公務員試験の勉強法」は多くの受験生が関心を寄せるポイントです。広範囲な科目を効率よくマスターするには工夫が必要ですが、一次情報と先輩受験者の体験談から導いた以下の戦略を参考にしてください。

必要な勉強時間と計画の立て方

一次情報によれば、合格に必要な総勉強時間は約1,000~1,500時間が目安とされています。これは毎日4~5時間の勉強を7~12ヶ月続けるイメージです。相当な長丁場ですが、ポイントは早めに計画を立ててコツコツ継続すること。例えば3年生の夏頃から勉強を開始すれば、翌年の試験まで約1年あります。この期間を以下のように区切ってみましょう:

  • 基礎固め期(~秋): 教養・専門科目の基本テキストを一通り学習します。初学の科目(例えば法律や経済が未修の人はこの時期に概論を学ぶ)も多いですが、焦らず基礎理解に努めます。スケジュール上は大学の授業と並行になるため、夏休みや空き時間を活用して勉強習慣を確立しましょう。
  • 演習期(冬~早春): 過去問題集や問題集を繰り返し解きます。過去問演習は公務員試験対策の肝です。同じ科目でも国家と地方で出題傾向が違う場合もあるため、志望先に合わせた問題演習を行います。間違えた問題は解説を読み込み、関連知識を復習します。数的処理や判断推理は解法テクニックの習得も重要なので、解き方のコツを掴むまで練習しましょう。
  • 仕上げ期(春先~試験直前): この頃には各試験の受験案内が発表され願書受付も始まります(例えば国家一般職は例年3月上旬に申込開始)。直前期は模擬試験や予想問題で総仕上げをします。タイムマネジメントの訓練のため時間を計って通し演習を行い、本番さながらの環境に慣れておきます。またこの時期から面接対策(後述)も並行して始めると安心です。論文試験がある場合はテーマ予想を立てて何本か練習作文を書いておきましょう。

独学 vs 予備校・通信講座

勉強法の選択として独学で挑むか、予備校(資格スクール)等を利用するかも悩みどころです。予備校大手では合格者の多くが予備校を活用しているとPRされています。とはいえ独学でも十分合格は可能です。判断基準としては:

  • 独学に向く人: 計画立てと自己管理が得意、教材選びや情報収集を自分でできる人。費用を抑えたい人。近年は市販のテキストや問題集、オンライン講座も充実しており、それらをフル活用すれば独学でも合格者は多数います。ただしモチベーション維持が課題なので、勉強仲間を作ったりSNSで進捗共有したり工夫すると良いでしょう。
  • 予備校・通信講座を利用する人: カリキュラムに沿って体系的に学びたい、専門科目など独学では不安がある人に向いています。講師から直接指導が受けられ、定期テストや面接指導などサポートも厚いです。費用はかかりますが、時間をお金で買う投資と考え、独学で迷走するリスクを減らせます。最近は通信講座(動画配信授業)も人気で、通学時間なく自宅で学べるメリットがあります。自分の性格や状況に合わせて選択しましょう。

勉強のコツ・テクニック集

  • 過去問をフル活用: 公務員試験は過去問の焼き直しが多く、出題パターンが似通う傾向があります。5~10年分の過去問を解けば、大抵の問題に対応できると言われます。国家公務員なら人事院の「過去の試験問題」を活用し、地方も自治体によってはHPで問題例が掲載されています。市販の過去問題集(○○問集)も科目別に入手してフル活用しましょう。
  • 暗記科目はスキマ時間に: 政治・経済、法律、社会・人文など暗記事項が多い科目は、通学時間や寝る前の時間などスキマ時間に暗記カードやアプリで反復すると効果的です。膨大な知識量に圧倒されるかもしれませんが、頻出分野に絞って繰り返せば徐々に頭に定着します。「捨て科目」を作りすぎない範囲でメリハリをつけましょう。
  • 数的処理は毎日練習: 数的推理や判断推理はスポーツのように日々の練習がものを言います。1日1問でも良いので継続的に解いて、解法パターンを体に染み込ませてください。特に苦手な人は最初つまづきやすいですが、解けるようになると得点源になります。近年の問題傾向に対応した対策本も参考に、パズル感覚で楽しむくらいの気持ちで挑みましょう。
  • 記述・論文対策: 文章を書く訓練は時間がかかります。早いうちから模範解答や先輩合格者の答案例を読み、自分でも書いてみてください。時事ネタの蓄積も重要です。新聞やニュースアプリで行政に関する話題に目を通し、自分の意見をノートにまとめる習慣を。面接の時事質問対策にも繋がります。

公務員試験の面接対策:ポイントと準備

公務員試験の面接対策は筆記合格後に慌てないためにも事前準備が肝心です。人物重視とはいえ、しっかりとした対策を練っておけば本番でも落ち着いて自己アピールできます。以下に重要なポイントをまとめます。

  • 自己分析と志望動機の明確化: 面接で必ず聞かれるのが「なぜ公務員になりたいのか」「なぜこの府省庁(または自治体)なのか」です。ここに明確に答えられるようにしましょう。他者のために働きたい、公務を通じて実現したいことなど、自分の価値観や興味を整理しておきます。「なぜ民間ではなく公務員か」という質問に対しても、自分なりの理由を用意しておくと良いです(例:地域住民の役に立つ仕事がしたい、公共政策に携わりたい等)。
  • 面接カードの準備: 多くの試験で事前に面接カード(エントリーシート)が提出されます。学歴や活動実績、自己PR、志望動機などを書くものです。これは面接官が質問を考える材料になるため、面接で触れてほしいアピールポイントを盛り込むことが大切です。学生時代のゼミ・部活・ボランティア・アルバイト経験から得た学びや実績を整理し、限られた字数で簡潔にまとめましょう。記入は下書きを何度も推敲し、大学の就職支援課や指導者に添削してもらうのがおすすめです。
  • 想定質問と回答練習: 予想される質問をリストアップし、回答を用意しておきます。「自己PRをしてください」「あなたの長所・短所は?」「学生時代に頑張ったことは?」「志望する部署で挑戦したい仕事は?」など定番質問はもちろん、時事問題や政策課題に関する意見を問われる場合もあります。簡潔かつ論理立てて答える練習をしましょう。模擬面接を受けられる機会があればぜひ活用し、第三者からフィードバックをもらって改善を重ねてください。練習を積むことで緊張のコントロールや言いたいことを的確に伝えるスキルが身につきます。
  • 第一印象とマナー: 面接官は入室から退室まで受験者の振る舞いを見ています。爽やかな挨拶、礼儀正しい所作、聞かれた質問への素直な対応など基本マナーを押さえましょう。身だしなみも大切です。スーツの着こなしや髪型など清潔感を心がけ、男女とも過度に派手にならないようにします。出入りのノックやお辞儀の角度、椅子への腰掛け方など一通り面接の作法を事前に確認し、自然にできるようシミュレーションしておくと安心です。
  • 集団討論・グループワーク対策: 仮に課される場合に備え、ディスカッションの練習も有効です。友人や予備校仲間と模擬討論を行いましょう。討論では自分ばかり喋るのではなく傾聴と協調性が重要です。他の意見をしっかり聞き、自分の意見も的確なタイミングで述べる訓練をします。テーマは時事的な行政課題(例:「少子化対策について」など)が多いので、日頃からニュースをチェックし考えをまとめておきましょう。

受験者への寄り添いメッセージ: 面接は緊張して当然ですが、公務員として働く自分の未来像を思い描き、「ここで働きたい!」という熱意を持って臨んでください。失敗談を聞かれても正直に語り、その経験から学んだことを前向きに伝えればマイナスにはなりません。笑顔と感謝の気持ちを忘れず、自分らしさを出せればきっと面接官にも熱意が伝わるはずです。

公務員試験のスケジュール設計と直前対策

スケジュール設計は公務員試験合格の鍵です。大学生活と両立しながら合格を勝ち取るには、年間の流れを把握して計画的に準備を進める必要があります。国家公務員と地方公務員で試験日程が異なるため、自分の志望先の日程をまず確認しましょう。以下は代表的な新卒向け試験の一般的なスケジュール例です。

国家公務員(総合職・一般職)の場合: 年明けから試験情報が公開され、3月頃に受験申込が始まります。国家総合職(院卒者・大卒程度)は例年4月中~下旬に一次試験(筆記)が行われ、5月~6月にかけて二次試験(専門試験・人物試験)が実施、6月下旬~7月に最終合格発表という日程です。国家一般職(大卒程度)は例年6月上旬に一次筆記試験、7月中旬に二次試験(人物試験)、8月中旬に最終合格発表というスケジュールです。最終合格後、国家一般職・総合職とも官庁訪問(各省庁の採用面接)が行われ、夏~秋にかけて内々定先が決まります。翌年4月の採用に向けて10月頃から内定者研修などが始まる流れです。

地方公務員(地方上級・政令市等)の場合: 多くの都道府県や政令指定都市では6~7月頃に一次試験(筆記)を実施し、7~9月にかけて二次試験(面接など)を経て、9~10月頃に最終合格発表というケースが一般的です(採用は翌年4月)。ただし自治体により日程は様々で、例えば東京都は一次試験日を複数回実施する新方式を導入していたり、政令市によって秋に別枠採用試験を行うところもあります。併願する際は試験日程の重複に注意が必要です。最近は受験者減少もあり、日程が重ならないよう配慮されている傾向もありますが、人気自治体同士が同日になる可能性もゼロではありません。志望順位を決め、受験スケジュールを立てましょう。

大学在学中のスケジュール管理: 3年生後期~4年生前期は就職活動とも重なる時期です。公務員試験一本に絞るか、民間就活と並行するかは悩みどころですが、併願する場合は日程を上手に配分しましょう。筆記試験が6~7月に集中するため、その前に民間の選考が進む春先は両立が大変です。エントリーシートや面接準備と、公務員筆記の勉強を並行するスケジュールを組み、優先度のバランスを取る必要があります。公務員に本腰を入れると決めたら、早期に民間就活を切り上げる覚悟も時には必要です(ただし安全策として内定を確保しておく人もいます)。自分の進路の軸を定め、時間配分と体調管理に努めましょう。

直前期の過ごし方: 試験直前の1ヶ月は知識の総点検と体調管理が最優先です。短期記憶が有効な時事問題や統計データの暗記はこの時期に詰め込みます。模試の復習や苦手分野の補強もしつつ、生活リズムを本番に合わせることを意識してください。試験開始時間に頭が冴えるよう朝型の生活に慣らし、夜更かしは控えます。体調を崩しては元も子もないので、栄養と睡眠もしっかり確保しましょう。試験当日の持ち物(受験票・筆記用具・腕時計など)も前日までに準備を。余裕を持って会場入りできるよう下見もしておくと安心です。

最後に、公務員試験は長期戦ゆえに精神的にも苦しくなる場面があるかもしれません。しかし計画的に努力を積み重ねれば、きっと道は開けます。周囲のサポートも借りながら、自分を信じて頑張ってください。では、よくある疑問に答える形で締めくくりましょう。

公務員試験に関するFAQ(よくある質問)

Q1: 公務員試験の勉強はいつから始めるべき?
A1: できれば大学3年生の春〜夏頃から始めるのが理想です。約1年かけて計画的に学習すれば、4年生の夏の試験本番に余裕を持って臨めます。もちろんそれ以前からコツコツ教養科目の勉強を始める人や、4年生になってから追い込んで合格する人もいます。ポイントは自分のペースで無理なく続けられる開始時期を見極めることです。遅くとも試験前年の秋までには取り組み始めましょう。

Q2: 公務員試験は独学でも合格できますか?
A2: 十分可能です。実際、独学で合格した方も多数います。市販の教材や過去問、インターネット上の情報を駆使して自分で計画的に勉強できれば独学合格は狙えます。ただし科目数が多くモチベーション維持が課題なので、予備校や通信講座を利用するメリット(体系的カリキュラム、専門家の指導)も検討してください。自分の性格と状況に合わせ、「独学で頑張る」か「支援を受けて効率化する」か選ぶと良いでしょう。

Q3: 国家公務員と地方公務員、両方併願してもいいの?
A3: 併願は可能ですし、多くの受験生が国家一般職と地方上級など複数を併願しています。ただし試験日程が重なる場合はどちらかしか受けられません。例えば多くの県庁試験日は6月下旬~7月上旬で国家一般職の日程(6月上旬一次)とはずれていますが、政令市や特別区試験が国家一般職と近接する場合もあります。スケジュールと受験先の優先順位を考えて併願計画を立てましょう。また合格後の手続き日程も重なる可能性があるため、最終的な進路は速やかに決断する必要があります。

Q4: 公務員試験に年齢制限はありますか?
A4: 新卒程度の公務員試験には多くの場合年齢制限がありますが、大学新卒相当の試験であればほとんどの学生は問題なく受験可能です。例えば国家一般職(大卒程度)は「21歳以上30歳未満(年度末時点)」等の制限が設けられています(詳細は年度の試験案内に記載)。地方上級も概ね29~30歳くらいまで受験できます。一度卒業後に就職した方などは年齢制限に注意が必要ですが、最近は社会人経験者枠の採用試験も増えています。自分が受験資格を満たすかどうか、必ず公式発表の受験資格欄を確認してください。

Q5: 公務員試験の受験料はかかりますか?
A5: 基本的に無料です。国家公務員・地方公務員とも、通常の採用試験では受験手数料は徴収されません。受験願書を提出すれば誰でも無料で試験を受けられます。ただしごく一部の自治体や特殊法人の採用で受験料を課す例外も報告されています。総務省は自治体試験での受験料徴収は問題があるとの見解を示しています。いずれにせよ原則無料ですので、経済的負担を気にせず複数併願できるのも公務員試験のメリットと言えるでしょう。

Q6: 面接で落ちた人はもう採用されないのですか?
A6: 一般的に最終合格者=採用候補者なので、最終合格に至らなかった場合その年度の採用は難しいです。ただし国家公務員では一次・二次合格者を「採用候補者名簿」に一定期間登載し、欠員が出れば補欠的に採用される制度もあります。地方でも最終合格者の辞退が多い場合、追加合格や再募集を行うことがあります。いずれにせよ面接に通過できなかった場合は翌年度に再チャレンジするのが現実的です。公務員試験は複数回受験する人も珍しくありません。一度の失敗で諦めず、経験を糧にして次回に活かしましょう。

以上、大学生向けに公務員試験の概要から勉強法・面接対策までを解説しました。【2025年版】の最新情報を踏まえて執筆しましたが、制度変更や日程には常に注意し、必ず公式の受験案内を確認してください。公務員という志を持つ皆さんの健闘を心より応援しています!合格発表の日に笑顔でいられるよう、今日から一歩一歩頑張っていきましょう。

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