【現役職員が語る】神奈川県庁の仕事内容｜組織体制・面接対策・試験倍率を徹底解説

はじめに

神奈川県庁を志望する受験生の皆さん、自治体研究は順調ですか？

私が県庁を受験した当時、神奈川県について「横浜がある県」くらいの認識しかありませんでした。でも、自治体研究を深めるにつれて、神奈川県の奥深さに気づいたんです。日本第2位の人口を抱える大都市圏でありながら、三浦半島や丹沢の自然、歴史ある鎌倉、先端産業が集積する川崎
多様性に富んだこの県で働くことの面白さが見えてきました。入庁から7年、様々な部署を経験して実感しているのは、神奈川県には「大都市圏ならではのダイナミズム」と「地域ごとの個性」が共存しているということです。

この記事では、神奈川県庁の組織構造や具体的な業務内容、実際の職場環境について、7年目職員の視点から詳しく解説していきます。志望動機の組み立て方や面接で問われやすいテーマも盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。

神奈川県庁の基本情報と組織概要

神奈川県は関東地方の南部に位置し、東京都に隣接する首都圏の一角を担っています。横浜市、川崎市という政令指定都市を2つ抱え、日本有数の人口密集地域として独自の存在感を示しています。

主な基本データ

項目	内容
人口	約924万人（全国第2位）
面積	2,416平方キロメートル
職員数	約2万4千人（知事部局・教育委員会等含む）
一般会計予算	約2兆3千億円規模
市町村数	19市13町1村（うち政令市2市）

神奈川県の特徴は、その「多様性」と「ポテンシャルの高さ」にあります。横浜市・川崎市という政令指定都市を擁し、人口密度は東京都、大阪府に次ぐ全国第3位。一方で、湘南エリアの海岸線、箱根・丹沢の山岳地帯、三浦半島の自然など、豊かな地域資源も持っています。

県内総生産は約36兆円で全国第3位。製造業では京浜工業地帯を中心に先端技術産業が集積し、研究開発拠点も多数立地しています。また、羽田空港に近い立地から、国際的なビジネス拠点としても注目されています。

神奈川県庁の組織は本庁のほか、県内各地に県民センターや保健福祉事務所、土木事務所などの出先機関があります。私はこれまで本庁と出先機関の両方を経験しましたが、それぞれに違った魅力があります。本庁では県全体の政策立案に関わるスケール感がありますし、出先では地域住民と直接向き合う実感があります。神奈川県は人口規模が大きいため、一つの施策が数百万人に影響する。その責任の重さとやりがいは、他の自治体では味わえないものだと思います。

（神奈川県庁職員・入庁7年目）

神奈川県庁の業務の特徴

神奈川県庁の業務は、県の多様性と規模の大きさを反映して、非常に幅広い分野に及びます。主な業務分野をご紹介します。

産業振興・イノベーション推進

京浜工業地帯を中心とした製造業の支援、先端技術産業の育成、スタートアップ支援、ロボット産業の振興など、産業政策は県の重要な柱です。特に「さがみロボット産業特区」では、ロボットの実証実験から社会実装まで一貫した支援を行っています。

ライフサイエンス・ヘルスケア

県内には製薬企業や医療機器メーカーが多数集積しており、「ヘルスケア・ニューフロンティア」政策として、最先端医療の実現や健康長寿社会の構築を進めています。未病対策や再生医療の推進など、先進的な取り組みが特徴です。

観光振興・地域活性化

箱根、鎌倉、湘南、横浜など、国内外から多くの観光客が訪れる観光地を抱えています。インバウンド誘客、滞在型観光の促進、地域資源を活かした観光開発などが進められています。

福祉・医療

高齢化が進む中、地域医療体制の充実、地域包括ケアシステムの構築、障害者支援、児童福祉など、多様な福祉ニーズに対応しています。県立病院の運営や、医師・看護師の確保対策も重要な業務です。

教育・人材育成

県立高校・特別支援学校の運営、私立学校への支援、ICT教育の推進、教員の働き方改革など、教育面での取り組みも多岐にわたります。また、グローバル人材の育成にも力を入れています。

環境・エネルギー政策

2050年脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、再生可能エネルギーの導入促進、省エネ対策、プラスチックごみ削減、水源環境の保全などを推進しています。特に「かながわスマートエネルギー計画」では、分散型エネルギーシステムの構築を目指しています。

防災・減災対策

首都直下地震や南海トラフ地震への備え、津波対策、河川の治水、土砂災害対策など、災害から県民の命を守る取り組みが重要です。また、台風や豪雨への対応体制の強化も進められています。

都市計画・インフラ整備

道路・橋梁の整備と維持管理、港湾整備、住宅政策、市街地再開発など、県土の基盤づくりを担っています。また、リニア中央新幹線の誘致やツインシティ構想など、将来を見据えた大規模プロジェクトも進行中です。

入庁してから、総務→産業労働→福祉→環境と、様々な部署を経験してきました。最初の頃は異動のたびに「また一からか…」と思うこともありましたが、今ではこの経験が私の強みになっています。産業政策を考える際にも、福祉の視点や環境への配慮が必要ですし、逆に福祉施策でも産業との連携が重要になってきます。神奈川県庁の職員は基本的に「ゼネラリスト」として育成されますが、それは複雑化する社会課題に対応するために、多角的な視点を持つことが求められているからだと理解しています。一つの専門を極めたい人には向かないかもしれませんが、幅広い経験を積みながら成長したい人には最適な環境だと思います。

（神奈川県庁職員・入庁13年目）

神奈川県庁の代表的な政策・取り組み事例

神奈川県が現在力を入れている主な政策を紹介します。面接でもよく問われるテーマですので、しっかり理解しておきましょう。

1. SDGs推進と「いのち輝く」マグネット神奈川

神奈川県は全国に先駆けてSDGsの推進に取り組んでおり、「SDGs未来都市」として選定されています。「いのち輝くマグネット神奈川」をキャッチフレーズに、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指しています。

2. 未病改善の推進

「未病」という概念を打ち出し、病気になる前の段階から健康づくりに取り組む独自の施策を展開しています。「ME-BYOサミット」の開催、未病センターの設置、未病改善アプリの提供など、先進的な取り組みが特徴です。

3. さがみロボット産業特区

生活支援ロボットの実用化を促進するため、県内全域を特区として、開発から実証実験、社会実装までを一貫して支援しています。介護ロボット、災害対応ロボットなど、様々な分野でイノベーションを推進しています。

4. かながわスマートエネルギー計画

2050年脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入促進、省エネルギー対策、分散型エネルギーシステムの構築などを進めています。太陽光発電の普及や水素エネルギーの活用にも取り組んでいます。

5. 子ども・子育て支援の充実

待機児童ゼロを目指した保育所整備、放課後児童クラブの充実、児童虐待防止対策、ひとり親家庭への支援など、子育て世代を支える施策が展開されています。また、子どもの貧困対策にも力を入れています。

6. かながわグランドデザイン

県の総合計画として、2040年代の目指すべき姿を描いた長期ビジョンです。「笑顔」「希望」「安心」をキーワードに、持続可能な社会の実現を目指しています。

7. マグカル（マグネット・カルチャー）の推進

文化芸術の力で人を引きつける「マグカル」の取り組みとして、舞台芸術の振興、映像コンテンツの支援、文化施設の活用などを進めています。神奈川フィルハーモニー管弦楽団の支援や、県立音楽堂の運営なども行われています。

8. 多文化共生の推進

外国人県民が約24万人（全国第3位）と多い神奈川県では、多文化共生の推進が重要なテーマです。多言語による情報提供、日本語学習支援、外国人相談窓口の設置など、共生社会の実現に向けた施策が展開されています。

これらの施策について、自分なりの意見や関心を持っておくと、面接で説得力のある回答ができます。

勤務環境・職員文化

異動サイクル

神奈川県庁の異動は、概ね3〜5年程度のサイクルで行われます。若手職員の場合、幅広い経験を積むために比較的短期間で異動することもあります。本庁と出先機関を行き来することも多く、県内各地での勤務を経験する職員が多いのが特徴です。

本庁勤務の場合は横浜市（県庁所在地）での勤務となりますが、出先機関は県内各地にあるため、配属先によって勤務環境は変わります。

働き方改革の取り組み

神奈川県庁でも働き方改革が進められており、以下のような取り組みが実施されています。

• フレックスタイム制度：一部の部署で導入され、柔軟な勤務が可能
• テレワーク：コロナ禍を機に本格導入され、現在も活用されている
• 時差出勤：満員電車を避けた通勤が可能
• ノー残業デー：定時退庁を推奨する日を設定
• 年次有給休暇の取得促進：計画的な取得を推奨
• イクボス宣言：管理職が率先して働き方改革を推進

ただし、部署によって業務量や性質は大きく異なります。議会対応や予算編成の時期は忙しくなる部署もあれば、比較的落ち着いて働ける部署もあります。

職場の雰囲気

神奈川県庁の職場文化は、真面目で堅実な雰囲気がベースにありつつ、新しいことに挑戦する風土もあります。先輩職員が後輩を丁寧に指導する文化があり、困ったときに相談しやすい環境が整っています。

組織が大きいため、部署によってカラーは異なりますが、全体としては「チームで協力する」という意識が強く、協調性が重視されます。近年は部局横断的なプロジェクトも増えており、縦割りを超えた協力体制も整いつつあります。

また、職員の出身地も多様で、県内出身者だけでなく、県外や首都圏各地から集まった職員も多く、多様な視点が交わる職場です。

職員の声（体験談）

Gさん（入庁8年目・産業労働局）

私が神奈川県庁を志望したのは、「イノベーションの最前線で働きたい」と思ったからです。神奈川県には製造業、研究機関、大学など、多様な産業集積があり、新しい技術やサービスが生まれる土壌があります。特に「さがみロボット産業特区」の取り組みに魅力を感じ、ここで産業振興に関わりたいと考えました。

入庁後は最初、総務部門に配属されました。正直「産業振興がやりたかったのに…」と思いましたが、この経験が今になって活きています。総務では予算編成や議会対応など、県政の基本的な仕組みを学べました。行政がどう動いているのかを理解できたことで、今の産業振興の仕事でも、より実効性のある施策を考えられるようになったと感じています。

その後、希望していた産業労働局に異動し、現在は中小企業の支援を担当しています。県内には約20万社の中小企業があり、雇用の多くを支えています。企業の経営相談、融資制度の運営、販路開拓支援など、様々な角度から企業を支える仕事に携わっています。

印象に残っているのは、県内のベンチャー企業が新製品を開発する際に伴走支援したことです。補助金の申請サポートから、専門家のマッチング、販路開拓まで、長期間関わりました。その企業が製品を発表し、大手企業との取引が決まったときは、自分のことのように嬉しかったです。

受験生の皆さんへ。面接では「なぜ神奈川県なのか」を深く考えてください。「人口が多いから」「東京に近いから」だけでは弱い。神奈川県の強みや課題を理解し、自分がどう貢献できるかを語れるようにしてほしいです。神奈川県は日本第2位の人口を抱え、産業も文化も多様です。その可能性の大きさを実感しながら働ける職場です。

Hさん（入庁5年目・福祉部門）

私は県外出身で、大学進学をきっかけに神奈川に住み始めました。卒業後は地元に戻ることも考えましたが、神奈川で働くことを決めました。理由は、神奈川県の「多様性」と「先進性」です。人口が多く、様々な背景を持つ人々が暮らしている。その多様性を受け入れ、共生社会を実現しようとする姿勢に共感しました。

現在は高齢者福祉の部署で、地域包括ケアシステムの構築や介護人材の確保に携わっています。神奈川県は高齢化が進んでおり、2040年代には高齢者人口がピークを迎えると予測されています。今からしっかりとした体制を整えることが、将来の県民の暮らしを守ることにつながります。

印象に残っているのは、地域の介護事業者や医療機関、市町村と協力して、地域包括ケアの仕組みを作り上げたことです。多職種連携は簡単ではありませんでしたが、それぞれの立場や思いを理解し合いながら、少しずつ形にしていきました。「顔の見える関係づくり」の大切さを実感した経験でした。

神奈川県庁の魅力は、やはり「規模の大きさ」と「多様性」だと思います。人口が多いということは、それだけ多様なニーズがあるということ。その分、仕事は大変ですが、やりがいも大きいです。また、先進的な取り組みに挑戦できる環境もあります。未病対策やSDGsの推進など、全国に先駆けた施策を実行できるのは、神奈川県の財源と体制があるからこそです。

受験生の皆さん、試験勉強は大変だと思いますが、「県庁で何をしたいか」というビジョンを持つことで、モチベーションを維持できます。神奈川県のホームページで施策を調べたり、実際に県内を巡って地域の特性を知ったりして、自分なりの志望動機を作ってください。応援しています！

給料・年収・福利厚生

初任給（大卒行政職）

神奈川県庁の初任給は、地方公務員の給与体系に基づいて設定されています。

学歴	初任給（月額・目安）
大学卒（Ⅰ種）	約209,000円
短大卒（Ⅱ種）	約186,000円
高校卒（Ⅲ種）	約172,000円

※上記は基本給の目安であり、地域手当（本庁勤務の場合16%）や扶養手当などは別途支給されます。

年収の目安

年齢や役職によって異なりますが、概ね以下のような目安になります。

年代・役職	年収目安
20代（一般職員）	約400万円〜500万円
30代（主査級）	約550万円〜700万円
40代（副課長級）	約700万円〜850万円
50代（管理職）	約850万円〜1,100万円

※上記はボーナスを含む年収の概算です。

福利厚生

神奈川県庁の福利厚生は充実しており、以下のようなものがあります。

• 各種手当：扶養手当、住居手当、通勤手当、地域手当（16%）、時間外勤務手当など
• 休暇制度：年次有給休暇（年20日）、夏季休暇、結婚休暇、出産休暇、育児休業、介護休暇、ボランティア休暇など
• 共済組合：医療保険、年金、各種福祉事業
• 職員住宅：県内各地に配置（希望者のみ）
• 各種貸付制度：住宅資金、教育資金、災害時の緊急貸付など
• 研修制度：充実した職員研修、自己啓発支援、海外派遣研修など
• メンタルヘルス対策：相談窓口の設置、研修の実施

特に、育児と仕事の両立支援には力を入れており、男性職員の育児休業取得も推進されています。また、介護と仕事の両立支援も充実しており、介護休暇や短時間勤務制度も整備されています。

採用試験の内容

神奈川県庁の採用試験は、職種や受験区分によって異なりますが、一般的な行政職（Ⅰ種）の場合、以下のような流れになります。

試験の流れ

1. 第一次試験
   • 教養試験（択一式）
   • 専門試験（択一式）
   • 論文試験
2. 第二次試験
   • 個別面接（2回）

教養試験・専門試験

教養試験は、一般知識（社会科学、人文科学、自然科学）と一般知能（文章理解、判断推理、数的処理など）で構成されます。専門試験は、法律、経済、行政などの専門科目から出題されます。

難易度は標準的で、基礎をしっかり固めて過去問演習を重ねれば十分対応可能です。特に教養試験は出題範囲が広いため、計画的な学習が必要です。

論文試験

論文試験では、県政の課題や時事問題について、自分の考えを論理的に述べることが求められます。

よく出題されるテーマ

• 人口減少・少子高齢化対策
• SDGsの推進
• 防災・減災対策
• 産業振興・イノベーション推進
• 多文化共生
• 環境・脱炭素化
• 子育て支援
• デジタル化の推進

制限時間内に、課題の現状分析→原因の考察→具体的な解決策という流れで論理的に書くことがポイントです。神奈川県の特性を踏まえた具体的な提案ができると評価が高まります。

面接試験

面接は、二次試験で2回実施されます。

面接でよく聞かれる質問

• 志望動機（なぜ神奈川県庁か、なぜ公務員か）
• 神奈川県の魅力や課題について
• 関心のある県の施策
• 学生時代に力を入れたこと
• 困難を乗り越えた経験
• チームで協力した経験
• ストレスへの対処法
• 10年後のキャリアビジョン
• 県外出身者の場合：なぜ神奈川県を選んだのか

特に志望動機は深掘りされるので、「なぜ神奈川県なのか」を具体的に語れるようにしておきましょう。県の施策や地域特性について、自分なりの意見を持っておくことが大切です。

試験倍率

神奈川県庁の試験倍率は、近年では全体で6〜8倍程度で推移しています。職種や年度によって変動がありますが、しっかりと対策すれば十分に合格を狙えるレベルです。特に面接対策を怠らず、自己分析と自治体研究を深めることが合格への近道となります。

志望動機を作るコツ（神奈川県庁編）

志望動機は、面接で最も重視される項目の一つです。ありきたりな内容ではなく、「あなただけの志望動機」を作ることが重要です。

ポイント1：神奈川県の地域課題に触れる

神奈川県が抱える課題（人口減少、少子高齢化、防災、多文化共生、地域間格差など）に言及し、その課題に対する自分なりの問題意識を示しましょう。

ポイント2：県の重点政策を盛り込む

「SDGs推進」「未病改善」「さがみロボット産業特区」「かながわスマートエネルギー計画」など、県が力を入れている施策に触れ、その施策に共感した理由や、自分が貢献できる点を述べましょう。

ポイント3：神奈川県の多様性と先進性を理解する

神奈川県は日本第2位の人口を抱え、都市部から自然豊かな地域まで多様な顔を持っています。また、先進的な施策に挑戦する風土もあります。この特性を理解し、志望動機に盛り込みましょう。

ポイント4：自分の経験とつなげる

大学での学びや、アルバイト、ボランティア、インターンシップなどの経験を、志望動機に結びつけましょう。「この経験が、県庁でこう活きる」という形で語ると説得力が増します。

ポイント5：「なぜ神奈川県なのか」を明確に

他の自治体ではなく、神奈川県でなければならない理由を説明しましょう。地元出身であればそのつながり、県外出身であれば神奈川県に惹かれた理由を具体的に述べることが重要です。

志望動機の例文

私が神奈川県庁を志望する理由は、日本第2位の人口を擁する神奈川県の持続可能な発展に貢献し、誰もが安心して暮らせる社会を実現したいと考えたからです。

大学で地域政策を学ぶ中で、人口減少と少子高齢化が地方に与える影響について研究しました。神奈川県も例外ではなく、2040年代には高齢者人口がピークを迎えると予測されています。しかし一方で、神奈川県には豊富な産業集積、充実した医療・福祉資源、そして多様な人材が集まる土壌があります。この強みを活かし、先進的な施策を展開することで、全国のモデルとなる地域づくりができると考えています。

特に貴県が推進する「未病改善」の取り組みに強く共感しました。病気になってから治療するのではなく、未然に防ぐという発想は、超高齢社会において極めて重要です。私自身、大学時代に健康増進ボランティアに参加し、地域住民の方々と一緒に運動教室を企画・運営した経験があります。この経験を活かし、県民の健康づくりを支援し、医療費の適正化と生活の質の向上を両立する施策に貢献したいと考えています。

入庁後は、保健福祉や産業振興の分野で、神奈川県の強みを活かした施策の立案・実施に携わりたいです。多様な人々が共に支え合い、誰もが自分らしく生きられる神奈川県を実現することが、私の目標です。

この例文のように、「課題認識→県の強み・施策への共感→自分の経験→入庁後のビジョン」という流れで構成すると、説得力のある志望動機になります。

まとめ

神奈川県庁は、日本第2位の人口を抱え、多様な産業と文化を持つ自治体として、産業振興、福祉、環境、防災など、幅広い分野で先進的な施策を展開しています。職員は3〜5年のサイクルで異動しながら、多様な経験を積むことができます。

採用試験では、筆記試験の対策はもちろん、面接で「なぜ神奈川県庁なのか」を自分の言葉で語れることが重要です。そのためには、県の施策や地域特性について深く理解し、自分なりの問題意識を持つことが欠かせません。

自治体研究と受験勉強を両立させるのは簡単ではありませんが、志望動機を考えるプロセスは、自分自身のキャリアや価値観を見つめ直す貴重な機会でもあります。「神奈川県の課題」と「自分の思い」をしっかりとつなげて、説得力のある志望動機を作り上げてください。

神奈川県庁で働くことは、ふるさとの未来を創る仕事です。多様性と先進性を兼ね備えた神奈川県だからこそ、大きなやりがいを感じながら働ける職場です。皆さんの挑戦を心から応援しています。